ILO「雇用関係に関する決議」

キャッシュ

NPOワーカーズコープはNさんに謝罪せよ 2008.09.06

2003年の第91回ILO総会で採択された「雇用関係に関する決議」を読みました。

この決議自体は、労協でも「ディセント・ワーク(尊厳ある労働)」を考えるについて、根拠とされているであろう決議です。日本労働者協同組合連合会のサイトでも紹介されています

が、この決議はNPOワーカーズコープが指定管理者として管理するなごやボランティアNPOセンターの現状を考えるに、非常に示唆に富んでいます。

ILO「雇用関係に関する決議」(ILO駐日事務所訳)

(中略)

雇用関係に関する結論
1. 労働者保護は,ILOが権能を付与されている事項の中心に位置付けられる。ディーセントワーク・アジェンダの枠組みでは,すべての労働者は,雇用上の地位 にかかわりなく,適切かつ尊厳ある条件で働くことが必要だとされている。雇用関係の範囲内の労働者には,固有の,あるいは関係する権利が,法規制や団体交 渉によって決められている。「被用者」とは,通常雇用関係と呼ばれる法的関係に属する人に関して使われる法律用語である。「労働者」とは,被用者であるなしにかかわりなく,すべての働く人々に適用される広義の用語である。「使 用者」は,被用者が雇用関係の中で労働・サービスを提供する自然人ないし法人である。雇用関係とは「被用者」と呼ばれる人と,一定条件のもとで報酬を得て 労働やサービスを「使用者」と呼ばれる人に提供する,その両者を法的に結びつける概念である。商業・民間契約にもとづく自営業と独立労働は,定義上は雇用 関係の範囲に含まれない。

2.~3. (中略)

4. 労働市場構造の変化による結果として,事実上被用者であるのに,雇用関係に伴う保護が得られない労働者において,労働組織と法律の適用が不完全な場合が増加している。このような,見せかけの自営業はフォーマルではない経済で多く発生しているが,労働市場構造が整っている国でもこのような現象は増えている。こうした変化は近年のものである場合も,何十年間も存在し続けた場合もある。

5. (中略)

6. 法の明確性,予測可能性は関係者すべての利益にかなう。使用者と労働者は自らの地位を知り,それに基づく法の下での権利と義務を知るべきである。そのた め,法律は国内状況に適し,労働市場の現実に対応できる安定性と柔軟性を提供し,かつ労働市場に恩恵をもたらすよう草案される必要がある。法律は労働市場 で起きるあらゆる事態を完全に予測できるはずはないが,法の抜け穴が作られたり,それが常に存在するような状況になってはならない。法とその解釈はディーセントワークの目的,つまり雇用の量と質の改善に合致し,ディーセントな雇用の革新的な形態を阻むことがないよう柔軟であるべきであり,そのような雇用と成長を促すべきものだ。明確性,予測可能性,十分に柔軟であるための法改革を進める上で,三者との社会対話が重要な手段である。

7. 偽装雇用は,使用者が被用者の真の法的身分を隠すために,被用者である人をそうではなく扱った場合に発生する。これは,民間・商業取り決めの不適切な使用 によって起きるが,労使の利益を損ない,ディーセントワークに有害な悪習であり,許容されるべきではない。虚偽の自営業・業務委託,偽りの協同組合の設立,虚偽のサービス提供・企業再構築は,雇用関係を偽装するためにもっとも頻繁に使われる手段である。こ のようなことは,労働者への保護を否定し,税金・社会保障拠出などのコストを回避するために行われる。こうした事柄は特定の経済活動領域でよく行われてい るとの証拠があるが,政労使はそのような領域にかかわらずそうした慣行が起こらないように積極的な防衛策をとる必要がある。

8. あいまいな雇用関係は,雇用関係が存在するかどうかについて実際的で純粋な疑念がわくような条件で行われた労働やサービス提供において存在する。雇用関係 を偽装する意図がなくても,独立・依存労働を区別することが困難な事例は増加している。その意味で,多くの分野で被用者と独立労働者の区分けがあいまいに なっている。新たな形態の仕事の特徴のひとつは,被用者の自立性ないし独立性だからである。

(以下略)

さて、日本労働者協同組合連合会のサイトでも紹介されていますが、2003年にILO(国際労働機関)協同組合部長のシュベットマンが以下のように述べられています。

ディーセント・ワーク創出における協同組合の優位性
(昨年のICAソウル総会でのシュベットマンさんの報告)

①協同組合による意思決定過程への参加や、労働条件・価格に関する交渉能力の拡大などの「エンパワーメント」
②協同組合を通じた就労創出(協同組合は、利潤や株主価値を唯一の指導原則としないことから、資本主義企業が「儲からない」経済部門や地域においても就労を創出することができる)、経営危機の企業における、従業員の協同による就労救済などの「新たな機会」の創出
③国家がもはや提供しようとしないか、提供できない社会サービスやコミュニティ・サービスの組織化、弱い立場にある人々に援助を提供する「社会的協同組合」などによる「保護の拡大」。

まさに、なごやボランティアNPOセンターで職員が求めているものは、このエンパワーメントと思う。そして、なごやボランティアNPOセンターでワーカーズコープ・センター事業団が行っている戒厳的職場支配は、これに反することではないかと思う。

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